いじめはなくならない

 

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もうずっと以前から、いじめって社会問題にまでなっていて、なかには本当に、悲惨な結果をむかえたようなのもあったりして、対策もされてはいると思うんですが、でもなくなることってないですよね。


それってどうしてだろう? 時折考えていることではありました。
まぁ、とくに何か要職についているというわけでもない、ただの一個人にすぎない私が、一所懸命に考えたところで、何がどう変わるということでもないんですが、それでも思考を巡らせてしまうのは、これまでの人生において、常に自分はいじめられる側にいたからということがあるんでしょう。
たとえば学校のクラス替えの時とか、入社した初日とか、いじめのターゲットになるんじゃないか、とおびえているようなタイプでしたから。
だからいじめの問題は人ごとではないというか、どうしても考える癖がついてしまったのかもしれません。


でも今朝、パッと目がさめた瞬間に、わかってしまったんです。まるで啓示を受けたかのように。
この世界から、いじめがなくなることはない、という厳然たる事実に。

 

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藤子不二雄の漫画」


って、そんな大げさなことでもないんだけど。理由は直前に見ていた夢のせいだと思うんですよ。
どんな内容だったかというと、藤子不二雄の、とある短編SF漫画がそのまま映像化したものだったんですが。


それは「イヤなイヤなイヤな奴」というタイトルで、ずいぶんと昔に読んだものだった。
藤子不二雄といえば、誰もが知っているドラえもんの原作者なわけだけど、じつはその裏で、バランスをとるかのように、ビターな味わいのSF短編を数多く描いていて、そんななかの一本がこれ。


ストーリーを簡単に説明すると、星間航行が当たり前となっている未来。遠く離れた星と星を行き来する宇宙船の中という閉鎖した空間内、長期にわたり乗員数名が、生活していかなければならない状況下で人間関係はしだいに殺伐としたものになっていく。しかし、そのうちの1人が精神に異常をきたし、破滅願望にとりつかれ、この宇宙船もろとも自殺すると、あばれだし、他の乗員が一致団結して、その解決にとりくむ、といったもの。


ネタバレしてしまうと、このトラブルを起こした男は実は、航行会社側によって極秘に雇われた、「にくまれ屋」と称する一種のバランサー的存在であり、わざと船内でトラブルを起こしていたのだった。
そのココロは、乗員を仲間割れさせることなく無事に帰還させるため、悪役になることで、乗員を団結させるという目的があったのだ。


つまりお前の敵は俺の敵理論、ていうか共通の敵が存在することで、集団ははじめてまとまることができる、とそういったことを言ってるわけです。
このテーマは、集団心理の核心をついているな、と子供心に思ったりして、だから地味な話にもかかわらず、これまで強く印象に残っていたんだと思う。

それが久しぶりに夢として現れて、私に啓示をうながした、と。まあそういった流れなわけです。

 

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「世界史におけるいじめ」
思えば人類の歴史をふりかえってみても、たとえば、いけにえというのも、あれはいじめの一種だったのだろうという気がする。
神に捧げるという、一応宗教上の名目があるにせよ、その本質はいじめの構図となんら変わりなく、それは 15〜18世紀に流行したという魔女狩り、第二次大戦中ドイツによるユダヤ人迫害、アメリカの白人至上主義KKKによる人種間差別なども同様だったのではないか。つまり集団を結束させるためには、いけにえ、いじめられる対象、の存在は必要不可欠なものだったのだろう。

 

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「結論」
それは現在の学校、会社、近所間、家庭内においても同様である。という結論にいたって、私は絶望的な気持ちにおそわれた。
それはつまり人類が社会を維持するかぎり、いじめが絶対になくならないということを意味しているからだ。
それは人のDNA に刻まれた本能的なものであり、本性であるとするならば、たとえば議論をかさねたり、思索したりして、解決できるような問題ではないということになる。
つまり、いじめは決してなくなることはない、という結論に達してしまったわけです。

 

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それでも夜は明ける……のか?」
しかし不思議なもんで、人間まったく希望がなくなると、逆にふっきれてくるものである。絶望の果てに、こう、晴れ間が見えてくるっていうんでしょうか。
しょせん人間なんてその程度のもんなんだから、全てはたいしたことはない。悩むことなんかなく、生きてる間はせいぜい楽しくいこうよ、みたいな。前向きになれる気がする。よくわかんないけど。
以上ですっ!