もうヒーローにはあこがれない
何だか私って、アホみたいに影響を受けやすいタイプってことに、今さらながら気づいた。いや、以前から薄々感づいてはいたんだけど。
例えば、映画とか本とか、友人や家族、テレビなどなど、そうした自分をとりかこむ、あらゆるものから、すぐ影響受けちゃう。
とくに、悪いことから強い影響を受けがち。そっちの方がつまり、印象に強く残るからってことだろうけど。
で、いつまでそうした印象は脳内にいすわって、いつしかそれらが実現化しているというか。そうした傾向がある気がする。これって本当によくないことですね。
あとホラーやアクション映画、ミステリー小説とか、やたら人が死んだり、うらぎ、うらぎられるような話を好んで見てますけど。あれらも良くない気がしてきた。相当、自分の中に、悪いものを植え付けていると思う。私が常に物事にたいして、悲観的になりがちだったり、すぐに鬱っぽくなるのは、それが絶対に関係している。
よく、啓発本とかで、自分にとって良いもの、良い人とだけ付き合いなさいとか、書かれているけど、やはりそれは一部当たっていて、悪いものばかりと向き合っていると、そちらに引っ張られてしまうのだ。
金持ちは金持ちとしか付き合わない。というように、成功する人、うまくいく人というのは、そのあたりを本能的にかぎとっていて、自分にとってよくないものは、無意識のうちに排除しているんだろう。
その理屈はよくわかる。わかるけれども私の場合、どうしても良くないものに惹かれてしまう。問題はどうしてそうなってしまうんだろうってこと。
考えていくと、あれかな。変な正義感なるものを、幼少期に植え付けられたせいかもしんない。弱気をたすけ、不正をおこなう悪をたおす。スーパーヒーロものの漫画やアニメをあまりに観すぎたせいだ。子供の私はそうしたものにすっかり洗脳されてしまっていたのである。
そしてこれもまた一種の精神疾患なのだろう。強迫観念ってやつ? 一度その思考にとりつかれると、そこからなかなか抜け出せなくなるってところもあって。なかなか考えを改めることができないんだよね。
でも、決して、かつてのそうしたスーパーヒーロもので描かれていたテーマは間違ってはいない。弱い立場の存在を忘れてはならない。そうした考え自体は、(一般的には)いいこととされているはずだ。
……けれど、その結果がこれです。今の私。
どうにもパッとしない、うだつのあがらない男。
……ああ、もういやだ。
考えてみれば、権力も財力もなく、人間的な魅力もこれといって持ち合わせていない私が、たったひとりで、偽善者をきどり、正義をふりかざしてみたところで、世界から不正がなくなるわけもなく、むしろ私のような外れものは、周囲にむしろ迷惑をかけているだけだと気づいてしまった。
ので、もうやめる。これから、自分にとってよいもの、人とだけ付き合っていこうと決めた。
で、まずは悪いものを意識的に断ち切るってことから始める。といっても、とりあえず、どうしたらいいんだろう?
とにかく、ごちゃごちゃとした脳内、および、自分の周囲をすっきりと整理すること、まずはそれからだって気がする。つまり、いらないものを捨てる。断捨離ってやつだ。
これ、やってみようと思う。